カテゴリ:川口の大黒柱( 9 )

クマ顔椅子 大小

5年ごしで続けている、「川口の大黒柱」シリーズの新作です。
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昭和初期に立てられたJR川口駅近くの商家が2007年に取り壊されることになり、ケヤキの大黒柱や巨大な梁、建具などを使って家具を作り、建物の記憶をとどめようというプロジェクトです。

今回、商家の跡地に竣工したマンションの一角に「日本万華鏡博物館」がリニューアルオープンすることになり、博物館のマスコットキャラクターを背板にした「クマ顔椅子」を作らせていただきました。

今回材料に使った梁です。
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建物に使われていたときのホゾがついていました。
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分厚い杉の梁は切ってみると中はまだヤニっぽくて「生きてる」ようでした。
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他に神棚の棚板に使われていたケヤキ板を小さい方のクマ顔椅子に使いました。
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マスコットのロゴマークを拡大してプリントアウトした物をケヤキ板に貼り付けます。
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輪郭に合わせてジグソーで切ります。(これは大きい椅子に使った杉の梁です)
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マスコットのロゴマークはティディーベアのアップリケ。
縫い目を焼きゴテで焼いて表現します。
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「こねこ椅子」サイズの「子グマ椅子」。
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大人が座れるサイズの「大クマ椅子」。座面高は450mm。やや高めです。
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梁の表面の古びた雰囲気はそのまま残して仕上げました。
足も同じ材料で作ったのですが、新しく切り出した部分は新品と全くかわらないきれいな風合いになりました。
何十年も経っているのに内部は「生きている」ように思えました。
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神棚に使われていたケヤキ板も、時の積み重ねとともにできた小さな傷をそのまま残して仕上げました。
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2012年9月にリニューアルオープンする「日本万華鏡博物館」に会いに来てください。
by kotmk | 2012-08-19 16:13 | 川口の大黒柱 | Comments(0)

建具を家具に その2

川口の大黒柱のお宅のリフォーム、引き続き建具をテーブルに。
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繊細な格子組みの建具ですが、残念ながらガラスは割れていました。
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枠を作り、建具をはめ込み、ガラスを乗せてローテーブルにリフォームしました。
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足はケヤキの大黒柱を4つに割って作りました。
釘の跡が残っています。
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by kotmk | 2009-08-20 10:59 | 川口の大黒柱 | Comments(0)

建具を家具に

以前掲載した川口の大黒柱の家。
2007年にマンション建設のために解体された、およそ100年前に建てられた商家の大黒柱や床の間の板、巨大な梁などを利用していくつか家具にリフォームしてきました。

今回は取り外して保管していた建具を利用してキャビネットを作りました。
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側板と引き出しの表板には、旧宅から取り外して保管していた栃の木を再利用しました。
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繊細な桟組み、古い型押しガラスの建具は引き違戸に。
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天板は床の間に使われていたケヤキを再利用しました。
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引き出しの内箱には新しい桐材を使いました。
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by kotmk | 2009-08-19 10:17 | 川口の大黒柱 | Comments(0)

あんどん

【川口の大黒柱】
1年ほど前に川口の解体された商家から引き上げてきた仏壇の扉をあんどんにリフォームしました。
詳しい経緯は上のリンクからたどってみてください。
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昭和初期に建てられた商家で使われていたもので、よく見るとガラスも良い具合に歪んでいて、長年染み付いたお香の香りもします。
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長く住みなれた家の思い出を残したいということで、大黒柱や梁からテーブルセットを作りましたが、手の込んだ建具類ももったいないということでとっておいてありました。
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40Wのシャンデリア用の電球を使ってみました。
年代物のすすけたガラス越しに照らすと柔らかい雰囲気の光になります。
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こうして見ると雑然とした工房もなんだか違って見えます。
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by kotmk | 2008-10-23 08:37 | 川口の大黒柱 | Comments(0)

川口の大黒柱(5)

【川口の大黒柱】
テーブルと椅子4脚が完成しました。
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テーブルの天板は神棚と床の間に使われていた欅の一枚板を2枚はぎ合わせて1500mm×850mmに仕上げました。
実はこの2枚は厚さが数mm違っていたので脚の方に段差を付けて合せました。
せっかく40mm以上ある一枚板を同じ厚みにするために削ってしまうのはしのびなかったので。
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欅の表面はなるべく70年間かかってできあがってきた風合いを生かして仕上げました。
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大黒柱から作った105mm角の脚には建物だった時の記憶を残すためにホゾ穴や仕口の跡を残して仕上げました。
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椅子の背の棒や脚には大黒柱の残りの欅で作りました。
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座板には建物の梁に使われていた杉材を使いました。
3500mm×450mm×150mmもある大きな材だったので3枚に割いて座板にしました。
欅に比べると針葉樹である分、柔らかく暖かみがあります。
やはりホゾや仕口の痕跡を残しています。
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背の横棒は大黒柱の残りを使って湾曲をつけて削りました。
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梁の表面もなるべく70年間の風合いを残しましたが、「3枚におろして」いるため、1脚だけ材の内側のきれいな面になりました。
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今回この仕事で古い材を割いてみて驚いたのは、材の内側はこれだけ何十年の月日を経ていてもまだまだ「生っぽい」ということでした。
切った時の木の香りや触った時のヤニのペタつく感覚は真新しい木を切ったときとそう変わりませんでした。
一説に木は300年間は強度を増し続けるという話がありますが、この建物の場合はまだまだ強度を増し続ける途中だったのでしょうか。
家具にリフォームすることでさらに生きながらえることができたのだと思いたいです。
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by kotmk | 2007-12-23 10:41 | 川口の大黒柱 | Comments(2)

川口の大黒柱(4)

【川口の大黒柱】
神棚や床の間に使われていた欅の一枚板をはぎ合わせてテーブルの天板として使います。
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欅の板は厚さ40mm、幅500mmほどもある立派な一枚板で、昭和初期に建てられた建築の一部だったので、アリ溝などの加工は手作業でされていました。
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端の割れや解体作業中についた傷を切り落として接合面を整えます。
切り落とした部分は天板を支える幕板として使用します。
ラメロをいれてクランプで圧締します。
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大黒柱から切り出した110mm角材で足を作ります。
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by kotmk | 2007-12-15 06:14 | 川口の大黒柱 | Comments(0)

川口の大黒柱(3)

【川口の大黒柱】
手間のかかる椅子から作業をすすめています。
欅の柱と杉の梁を使って部材をそろえます。
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梁は厚さ150mmもあったので割いて接ぎ合せて座板にします。
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梁と柱の接合部にあったホゾを残してあります。
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仮組をします。
何十年もの間積み重ねられてきた表面の風合は一度削ってしまうと新しく買ってきた材木と変わらなくなってしまいます。
建物とそこに暮らした人たちの歴史と記憶を作品の中にとどめることができたらと思います。
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ベースになったのは定番のラダーバックチェアです。
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ホゾをじゃまにならない程度に残せたらと思います。
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by kotmk | 2007-11-30 08:08 | 川口の大黒柱 | Comments(0)

川口の大黒柱(2)

【川口の大黒柱】
先日の台風の日に解体現場から引き上げてきた川口の大黒柱や梁、棚板などをきれいにして状態を見ます。
大黒柱はテーブルの足や椅子の柱に使うつもりです。
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梁は長さ4m、断面は400mm×150mm程もあったので半分に切断して運びました。
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柱との接合部は木栓でとめてありました。
重機でむしり取られています。
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各所にホゾ穴などの加工がしてあります。
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表面の風合いやホゾ穴の跡などを残すことで建築の記憶をとどめることができればと思っています。
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梁の材は半分に割いて椅子の座板に使おうと思っています。
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ところがこれだけの幅がある材だとバンドソー(帯のこ盤―巨大な糸のこのような機械)の刃は少しでも通りやすいところを通ろうとして切っている材の中で曲がってしまいます。
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こちらは神棚が載っていた棚板です。
ケヤキの一枚板です。
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他にも床の間に使われていたケヤキの板があったので、はぎ合わせて天板に使おうと思います。
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どの板も反り止めにアリ桟が入っていたアリ溝の加工がしてあります。
昭和初期に作られたものでテーパーつきのアリ溝が全部手加工でほどこされています。
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こういう手仕事の痕跡もできることなら残しておきたいと考えています。
by kotmk | 2007-11-14 08:16 | 川口の大黒柱 | Comments(0)

川口の大黒柱

【川口の大黒柱】
JR川口駅の近くにあった商家が取り壊されることになり、オーナー様のご依頼をうけて家に使われていた大黒柱や梁、建具などを家具にリフォームすることになりました。

昭和初期に建てられたというこの建物は川口市の郷土史料に上棟式の時の写真が掲載されているほどの由緒ある建物でした。
写真にはお祖父様がモーニングを着て写っておられました。
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母屋は木造の日本家屋でしたが、外から見ると一部洋館のような作りだったそうです。
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欅(ケヤキ)の大黒柱です。
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およそ230mmの角材で長さは2600mmほどある立派なものです。
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大黒柱のかたわらには大きな神棚がありました。
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神棚が載っていた棚板は1800mm×600mm×厚さ45mmほどの欅の一枚板でした。
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梁も4m近くある大きなものでした。
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日を改めて解体中の現場におじゃまして材木を引き取ってくることになりましたが、解体作業の段取りに合わせてうかがうため、日程が選べません。
不運なことに台風20号が接近して関東地方が大荒れの天気に見舞われた10月27日(土)に引き取ってくることになりました。
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現場はすでに3分の2ほどが解体されていて、大黒柱や梁はだんだん激しさを増してくる雨の中、わきの駐車場に置かれていました。
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重機でむしり取られるように解体されているので割れたり痛んだりしているところもありました。
その場でおおよその使い方を判断して切断し、車に積んで工房に帰りました。
土砂降りの雨の中の作業で全身ずぶぬれ、泥まみれになって・・・風邪をひいてしまいました。
by kotmk | 2007-11-01 09:03 | 川口の大黒柱 | Comments(0)